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憧れの旅館・ホテル

八甲田ホテル

 

日本に数あるリゾートホテルの中で最も訪れたかった八甲田ホテル。
それを目の前にした時、拍子抜けする思いであった。ホテルを構築する木々の色は褪せ、古びた建物としか思えなかった。



しかし、その思いは夜になると一変した。巨大な丸太で出来たログハウス風の壁、その凹凸が灯りによって陰影を増す。
それが何ともいえない雰囲気なのである。まさにこれが憧れ続けてきた「八甲田ホテル」であった。



更には、そこかしこに飾られている棟方志功の巨大な絵、その骨太なタッチが丸太に見事にマッチしている。
飽きることの無い眺めであった。


これは雑誌によく掲載されているロビー横の休憩スペースであるが、この巨大な魚の絵も見飽きることがなかった。



バーラウンジ、「プラット」
一旦、浴衣に着替えると出かけるのが億劫になってしまった。



チェックインを済ますと、すぐさま部屋に案内された。
部屋はE棟の 501 号室。
パブリックスペースのある本館や大浴場から最も近い部屋であった。



入り口のドアからリビングルームのドアまでフリースペースがあるのがとても良い。
このスペースがあるおかげで、パブリックスペースから別世界に入った気持ちになる。




部屋は、リビングスペースとベッドスペースが半分ほどの壁で仕切られている。
リビングにはL字型のソファと一人掛けの椅子。この一人掛けの椅子が、また使い勝手が良いのである。

テレビは旧式であり小型であった。


ベッドスペースはセミダブルのツイン
仕切りの壁には、ライティングスペースが設けられている。


リビングからでもベッドスペースからでも、それぞれデッキに出れるようになっている。
外はまだ雪が残り、ブナの樹の葉は僅かしか顔を出していなかった。

水周りは比較的新しい
。衝立の向こうはトイレであるが、個室でないにもかかわらず脱臭装置は付いていなかった。
これからの課題であろう。


バスルームは洗い場付きである。とても清潔な感じで素敵な雰囲気であった
しかし、すぐ近くに掛け流し(加水あり)の大浴場があるので一度も使うことはなかった。

お茶やコーヒーセットは豊富であったが、冷蔵庫の中が空なのは拍子抜け。

 

(大浴場)

すぐ隣の棟にある。タオル類は豊富に置いてあった。


源泉温度 75.8 ℃の消毒・循環なし温泉(加水あり)、歴史を感じる檜の浴槽である。
ガラスの向こうの眺めは良いが、残念ながら戸を開放することはできなかった。

このような大浴場が部屋のすぐ傍にあれば部屋風呂を使用することはない。
夕食前、就寝前、朝食前と三回訪れた

 

(夕食)

レストラン、「メドー」
素敵な雰囲気のレストランである。客で賑わっていたし、スタッフの数も充分いた。





  

残念ながら、味のほうはいまひとつ。
味に、これぞといった主張が無かった。ずるずると最後まで同じ調子で過ぎてしまった感あり。

 

(寝具)

ベッドは昔ながらの普通のもの。リネン類もごく普通で、寝心地が良いとはいえない。
浴衣は 1 枚しかなかった。朝風呂へ皺くちゃのまま行きたくはなかったので、追加を頼んだ。

宿泊棟内では、浴衣で移動してもOKであった。

  

 

(朝食)

決まりのコースであった。
りんごジュースから始まる。さすがりんごの本場、とても美味しいジュースであった。宅配を頼んだ。

全般的に、まずまずといったところ。薄々のベーコンと、皮付きの葡萄には少しばかり不満であった。

 

(応対)

すれ違うスタッフ皆にこやかで感じが良い。
大人のスタッフはおおらか。若いスタッフは一生懸命で、気持ち良い応対であった。

「素朴さ」と「ひたむきさ」、心温まる応対であった。

 

八甲田連峰〜奥入瀬渓流〜十和田湖

 

当初は「桜」を期待しての旅であったが、 4 月の予想外の暖かさで桜は諦めた。 しかし次善の期待は「新緑」である。八甲田の新緑は 5 月下旬から 6 月初旬と聞いていたのであるが、気温の高さから、ひょっとすれば「新緑の走り」に出会えるかもしれないと密かに期待していた。
青森空港でレンタカーを借りて八甲田方面に向かう。

 

(萱野高原)

山の中に入ったと思ったら急に開けた場所に出た。萱野高原という所だった。向こうに八甲田連峰がよく見える。これからそこへ向かうのだと思うと心が躍った。



ここからはブナ林が広がっていた。素晴らしい新緑であった。こんなに素晴らしい新緑が見られるとは予想していなかった。樹々の根元には雪が残っていた。雪田というものだろうか。



 

(八甲田ロープウェイ)

新緑のブナ林の間の道路を快適に走っていくと、八甲田ロープウェイの駅に出た。



ゴンドラの中から先ほど通ってきた道が見える。 右端に見える道路の両側には、新緑のブナ林が広がっているのがよくわかる。



ゴンドラがさらに登っていくとブナ林が途切れ、ダケカンバやトドマツの混交林が見える。 その上は、真冬に樹氷のもとになるトドマツの林である。



下を眺めると、樹木の垂直分布がよくわかる。 下から、落葉広葉樹のブナ林〜ダケカンバやトドマツの広針混交林〜トドマツの常緑針葉樹林である。



山頂公園駅の側からはゲレンデが拡がっていた。雪は当然ザラメであったが、このままスキーをはいて滑って降りたい衝動に駆られた

 

(八甲田ホテル〜奥入瀬渓流)

ホテルの部屋の前のブナ林の樹々は、まさに葉っぱが出てこようとする瞬間であった。あと一週間もすれば素晴らしい新緑となるのであろう。



道の両側にはまだ雪の壁が残っていた。高いところではゆうに1mを超えていた。雪解けの水が道路に溢れ出ていた。



傘松峠を越えると次第にブナ林の新緑が見られるようになってきた。



猿倉温泉の辺りでは、葉が出揃ったばかりの若々しさ、みずみずしさ。まさにイエローグリーン〜ライムグリーン。
このような新緑は初めての経験。あまりの素晴らしさに思わず車を停め、しばし見とれていた。感動ものであった。



道路脇からは奥の方に林が拡がっており、これもまた根元の雪田とともに素晴らしい風景。 他の観光客も車から飛び出してきて、雪田の中ではしゃぎまわっていた。



谷地温泉を超え蔦温泉の辺りまで来ると、盛りの新緑。 普段ならこれが素晴らしい新緑なのであろうが、先程の素晴らしさに比べると幾分か色褪せて見えた。

 

(奥入瀬渓流)

新緑が見事であった。
本来はまだ新緑の季節ではないためか、観光バスや観光客は思ったほど多くはなかった。



三乱の流れ



阿修羅の流れ



飛金の流れ



銚子大滝

 

(十和田湖)

湖畔には所々に「山桜」が咲いていた。



 

(十和田ホテル)

以前、新聞でこの歴史的建造物のホテルが老朽化のため存続の危機にたたされているという記事を読んだことがあった。
平成 10 年に大改修を終えたということで、ここでコーヒータイムをもつことにした。

成る程、素晴らしいホテルであった。 内装も古い雰囲気と新しい雰囲気のバランスがとれていて違和感がない。


湖の見えるテラスでケーキセットを頼んだが、味は普通であった。


この後、この日の宿のある大鰐温泉目指して一路車を走らせた。

2008年5月初旬訪問

八甲田ホテルの予約の際の参考に