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憧れの旅館・ホテル

界 熱海 (旧蓬莱旅館)

 

あの蓬莱旅館がついに名前を変えた。
かつての蓬莱旅館ファンとして、その行方が気になってしかたがなかった。
道路わきには殺風景な看板。

 

これまた無粋な門らしき建造物。
あの素晴らしい玄関の雰囲気を、わざと壊しているとしか思えない。

 

小説にも描かれた休憩用のベンチ。
その赤い毛氈は取り払われていた。

 

ここも赤い毛氈は無かった。

 

離れの廊下
この眺めは変わっていない。
部屋は一番好きだった離れの「小鍛冶」。

 

左手が玄関戸。
その左手前に冷蔵庫と、お茶セットがある。
トイレの右手は洗面脱衣所。

 

 

 

慣れ親しんだ6畳の部屋。

 

正面奥はトイレの戸。

 

テレビ台や堀炬燵の上に置かれたテーブルが変わっている。

 

以前と同じ和菓子。

 

四畳半の部屋は変わっていない。

 

左側の襖は廊下へ通ずる。
右側はクローゼット。

 

クローゼットの内部。

 

浴衣と作務衣風の着物、それに腰が隠れるほどの長めの羽織が用意されてある。

 

洗面脱衣所も以前のまま。
数年前に改装されたばかりだから手をつけてないのだろう。

 

浴室も変わっていない。

 

アメニティグッズはグループ仕様。
界松本のそれとよく似ている。

 

 

 

(古々比の瀧)

変わっていない。
夕食後に行くと、薄暗くひっそりとしていて寂しかった。
この写真はストロボを使用している。

 

遠くの灯かりは熱海の夜景。

 

(走り湯)

 

 

脱衣所は新しくなったような。

 

湯船の周りの木が新しくなっている。

 

お湯に浸かりながら相模湾の眺めを楽しむのは最高。

 

(空中湯上がり処「青海テラス」)

走り湯への通路の途中に湯上がり処ができていた。
当分は、夜のみドリンクを置くとのこと。

 

一番眺めの良い所に造られてある。

 

(サロン・ドゥ・ホウライ)

管理棟の二階にある。

 

お茶やコーヒーなどセルフサービスで飲むことができる。

 

ちょっとした本も置いてある。

 

(夕食)

昨年宿のHPが変わった時、食事のランク分けがしてあったので、宿に電話をし内容を問い合わせた。
以前の食事は、特選料理に該当するという答えであった。
今回は、その答えを踏まえて「料理最上グレード」を選択した。
聞くと見るとでは大違い、単なる高級食材を使用するか否かであった。
「伊勢海老と松茸のコース」というだけである。

 

食前酒は地酒の「若竹 鬼乙女 幸 ひやおろし」

 

先付は、伊勢海老の刺身・アボガドオイルを潜らせた伊勢海老を渡り蟹の出汁仕立で・生の伊勢海老を黄身味噌漬で包んだもの。
大層な前書きの割には美味しくなかった。

 

高砂・大吟醸
すっきりとしていて癖がなく、美味しかった。

 

波瀬正吉・純米大吟醸
華やかな味で、料理にはくどすぎると思う。

 

八寸
「可もなし、不可もなし」といったところ。
コストが掛からないように工夫してあるとは感じる。

 

外国産松茸とのこと。
伊勢海老のうえに甘鯛まで入っている。
何がなんだかわからないような出汁加減になっていた。

 

カンパチ・真鯛・あおり烏賊・鮑
刺身は、まずまず。

 

蓬莱名残りの鯵
似て非なるものであった。

 

香り不足の天麩羅。

 

湯葉といっても豆腐の食感。

 

伊勢海老を出せば良いといった感じの一品。

 

目の前で焼いてくれる焼き松茸。
松茸を食べているといった幸せ感は無かった。

 

甘さを感じない硬い白飯。
スーパーで売っているような漬物。
辛すぎる赤出汁は残した。

 

私が選んだ甘味
きな粉餅のアイスクリームは美味しかった。
南高梅のシャーベットは酸っぱい。

 

相方は梅酒のフルーツゼリー。
味は普通とのこと。

 

(寝具)

いつものように四畳半に敷く。

 

前回はウレタン系マットは二枚敷いてあったのに。
残念ながら押し入れに予備のマットが無かったため二枚にできなかった。

 

(朝食)

チェックアウトタイムが12時までとなったため、遅い時間を希望することができた。

 

まずは、リンゴジュース

 

アオサの味噌汁は冷め冷め。

 

特徴のない豆腐。

味の無い出汁巻き。

 

鯵の干物は、まずまずであった。

 

一応、炊き合せ。

 

これも冷めたコーヒー。

 

 

(感想)

かつての蓬莱旅館とは全く違った宿になっていた。
建物は同じでも、目差すものが変わっていた。
「ご馳走を食べ疲れた客が、美味しいお茶漬けを食べる。忙しい俗世間から離れた時間を過ごし、命の洗濯をする。」
そういった宿から、大衆的高級旅館路線になってしまった。「界 松本」と同じ雰囲気である。
大好きな「蓬莱旅館」は、なくなってしまった。

朝食後に古谷女将が部屋に来られた。
以前より少し痩せられたか。
料理長は2か月前に辞められたとのこと。
かつての女将と料理長が二人で考えた献立と違って、本部からコンピューターで計算された献立が送られてくるようになった。そういう料理はとても出来ないといって辞めていかれたそうである。
他の客からは「いろんなものが変わったと言われる」と話されていたが、女将のお気持ちを考えると何も言えなかった。

宿から熱海駅までのタクシーで運転手さんが、先々代の料理長さんがやっている小料理屋があると話してくれた。
その日も店を開いているはずだというので、その店まで送ってもらった。
詳細は、ここで。

 

平成24年11月中旬訪問