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憧れの旅館・ホテル
熱海 小嵐亭
土曜日の夕方の熱海駅は宿に向かう客で賑わっている。タクシー乗り場も行列であった。熱海の中心街の渋滞を抜け高台に少し上がったところに小嵐亭がある。
和風の落ち着いた門と玄関を入ると予想外の豪華なロビーであった。
フロントでホテル式にチェックインを済ますと和服の女性が離れまで案内してくれた。
ロビーから中庭に出て離れの点在する通路を通る。屋根がないので雨の時は大変だろう。
離れは「春日」である。ここで靴を脱ぐ。
6畳の控えの間があり、その奥に10畳の主和室がある。広縁には籐の三点セットが置いてある。
広縁からの庭の眺めは残念ながら良くない。
庭を隔てた向こう側には8階建ての本館があり目隠しも兼ねているのだろうか窓の外は木々で覆われている。
広縁の位置によっては素晴らしい庭の一部が見えるのだが、庭の方から離れ「春日」を見てもほとんど建物が見えない。
残念ながら庭の観賞はあきらめざるをえないようである。
その他、広々としたトイレスペース、素晴らしい部屋風呂がある。
ここで、お薄と銘菓小嵐を振る舞われた。
(応対)
フロントは洋服、部屋係は和服である。フロントのスタッフは恭しい応対であり、親切である。部屋係は中年の女性、ベテランらしく仕事をこなしていくがホスピタリティに溢れているとは言い難い。まずまずの応対といったところであろうか。
(大浴場)
離れを出て本館に入りフロントの前を横切りエレベーターに乗る。最上階の8階にあり熱海の夜景を楽しめる。
文字通り石造りの「石の湯」と檜造りの「檜葉の湯」の二つの大浴場からなり、時間によって男女交代となる。
両者とも極普通の大浴場であり、風呂を楽しむといった雰囲気ではない。
残念ながら
露天風呂は無い。
(部屋風呂)
御影石と檜でできた浴室に人造大理石と思われる浴槽であるが、広々として、なかなか気持ちがよい。お湯も掛け流しだそうで、大浴場よりものんびりできた。
(夕食)
典型的な会席料理である。出汁味は関東風でかなり濃いめであった。
器は凝っており素晴らしい物だった。
珍味や高級食材を使い丁寧に作っていると思えるが、特長のない料理であった。温泉旅館で料亭料理を出すのは余程特長がないと苦しいものがある。
(寝具)
薄めのウレタンマットに薄めの綿敷き布団、寝心地はあまり良くない。リネン類の肌触りも普通であった。掛布団は羽毛。
(朝食)
一見豪華な朝食である。 品数が多く味も濃い。食べきれなくてかなり残してしまった。品数が多ければ良いとは思えないのだが。
朝食は、爽やかで身体が綺麗になるような感じのする食材を使って欲しい。
(感想)
素晴らしい庭と離れに豪華な会席料理、「三養荘」や「茶寮荘園」に相通ずる雰囲気を感じました。宿泊料金もかなり高めに設定されており、「庭の維持管理料も含まれているのだろうな」と思ってしまいます。
しかしその良さを堪能しようと思うなら、部屋選びをきっちりする必要があります。
ここは離れが5棟ありますが一般の「離れ」と「離れ貴賓室」に分けられています。
3棟ある「離れ」は庭の眺めを堪能できません。
2棟の「離れ貴賓室」からは素晴らしい眺めが堪能できそうです。これは「三養荘」や「茶寮荘園」でも同様でした。
宿の雰囲気は一昔前の超高級旅館といった趣です。グループ客が幅を利かす空気が漂っています。
同じ熱海周辺でも「蓬莱」とは対極に位置する宿と感じました。
2005年12月初旬訪問