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憧れの旅館・ホテル

無鄰

 

当日は素晴らしい快晴であった。
新幹線から見える富士山は山頂部分にほんの少しばかり雪を乗せていた。

 

伊東線に乗り換え、雲ひとつない相模湾の景色を楽しみながら伊豆高原駅に着いた。

 

そこからタクシーで5分ほどの所に目指す宿がある。
くねくねと曲がった細い道を走り、落ち着いた雰囲気の門の前にタクシーが着いた。


誰も出てこないのでタクシーが短くクラクションを鳴らすと女性スタッフが飛び出てきた。
山あいの別荘風の洒落た家々に囲まれた宿の周囲の雰囲気は「うち山」周辺とそっくりである。

玄関を入ると小振りのフロント・ロビーがあり、そこから階段で二階に上がる。

  

 

部屋に案内され御菓子と煎茶を振舞われ宿帳を記入する。
靴はここで脱ぐ。

  


部屋は本館二階「茜」。


8畳程の主和室、板の間の食事所(ここには掘り炬燵様のテーブル、籐の三点セット、茶器セットと小さな冷蔵庫が置いてありフリードリンクである)セミダブルサイズのツインベッドルーム、浴室からなる。

  

 

部屋の外には広々としたテラスがあり、テラス用のデッキチェアとテーブル、露天風呂がある。

 

 

テラスからの眺めは素晴らしい。雲ひとつない快晴であり空気も澄んでいたせいか、大島のみならず利島や新島などの伊豆諸島がはっきりと見えた。

 

 

山側では木立の向こうに天城連山を垣間見ることもできた。

 

(部屋風呂)

シンプルな造りの洗面所、壁が御影石と桧でできている浴室、大人2人がゆっくり入ることができる桧の浴槽である。
お湯は天城の深層水ということ、無臭のさらっとした柔らかな肌触りであった。木の浴槽との相性はとても良い。

  



テラスの露天風呂は大人2人がぎりぎりという大きさで、十和田石の浴槽を桧で縁取りしたものである。
お湯は熱川温泉から引いたもので、滞在中ずっと掛け流しであった。
二種類の異なったお湯を楽しむことができるのは、とても良い。
プライバシーも保たれているようで、浴槽からの目線でも充分眺めを楽しむことができた。

 

(眺望)

バスローブも備え付けられてあり、風呂上りにデッキチェアに座って冷蔵庫内のビールをのんびりと楽しんだ吹き抜ける風も心地良く、時間を忘れた。


 

日が落ちると水平線が茜色に染まり幻想的である。


 

仲秋の名月は過ぎたものの丸い月が水平線から顔を出した。


 

すっかり暗くなると海の向こうの大島に灯りが点った。いい眺めであった


 

天城連山に日が落ちたので水平線からの日の出を楽しむことができるのではと思い早起きをした。
予想通りの素晴らしい日の出であった。

 

(夕食)

離れは食事処で食べるが、本館二階は部屋出しである。
丁寧にきっちりと作ったと思われる料理であった。出汁味もなかなかのもの。ベースは関西風の味付けと思われたが、所々塩味のきつい品も見受けられた。

私にとっては品数が多すぎた。一品一品の量は少なめにしてあったので食べきれないことはなかったが、先付は不要、煮物 or 焼き物はどちらかでよいと思う。品数が多過ぎると感激も薄れる。 私の好みでは、全体的にもう少しクリアーな味のほうが良かった。
強肴「和牛照焼」の写真を撮り忘れていた。薄切りの焼肉であった。ほろ酔い気分と品数の多さで、頭が空になっていたのかもしれない。

  

 

  

 

 

  

 

 

  

  

 

 

 

(寝具)

ダブルマットの上にさらにウレタン系マットを重ねた三層構造であった。そのため柔らかめの寝心地になったが、「ふかふか系」の好きな人にとってはとても良いのではないだろうか。
リネン類の肌触りは普通のものであった。

 

(朝食)

これも一品一品丁寧に作られていて、レベルの高いものであった。
昨日の伊勢海老の殻を使った味噌汁、白味噌仕立てであったがとても美味しかった。
お粥も選択できる。

 

 

コーヒーの味も良かったが、砂糖とミルクは、もう「何をか言わんや」。

  

 

(応対)

オープンからまだ半年、最初からあまり期待していなかった。
これからの宿題であろう。

 

(感想)

本館二階の部屋はかなり強気の価格設定になっています。私にとって許容範囲を超えた宿泊料金でした。しかし、とある雑誌に掲載されたテラスからの眺望、そこに設置された露天風呂の風情、とても強く印象に残り、「この宿に泊まるなら、是非この眺望を楽しみたい」との想いを捨てきることができませんでした。
清水の舞台から飛び降りた気持ちで宿泊しました。想いが通じたのでしょうか、素晴らしい天気でした。日中はもちろん、夕暮れ時から夜明けまで素晴らしい眺望を充分味わうことができました。

しかし、もし雨だったら・・・・

門から入ってすぐ横に庭園への入り口があります。木立に囲まれた散歩道に離れが点在していました。

  

  

 

2006年10月中旬訪問

無鄰の予約の際の参考に