made by Abitaro                           back to toppage

Wellcome to My Homepage!!

憧れの旅館・ホテル

三余庵

 

天気予報を裏切り、旅客機は快晴の「とかち帯広空港」に着陸した。

 

 

そこから十勝平野の風景を楽しみながら空港バスで帯広駅まで行き、タクシーに乗り換えて十勝川温泉へ向かった。

 


突然現れた緑を基調とするモダンな建物、最初はその奇抜さに驚いたが見慣れてくると北海道の自然の「濃い緑」と調和が取れているように感じた。冬の白さにも案外マッチするかもしれない。
タクシーが宿の前に着くと、若い女性スタッフが迎えに出てきた。玄関で靴を脱ぎ、まさにデザイナーズといえるロビーで一服する。

  

室内の空気が素晴らしい。素晴らしい宿には素晴らしい空気を感じる。
しつらえの良さ、行き届いた清掃、そこに働くスタッフたちの心意気、そういったものが一体になって醸しだすのだろうが・・・・ 確かに存在していた。

冷たい煎茶と洋風の菓子を振舞われ、宿帳に記入する。冷たいおしぼりはハーブの良い匂いがした。

 

チェックインタイムにはまだ時間があった。前日、確認の電話の際、到着時間を告げてあったせいか部屋の準備はできているとのことだった。しかし荷物を頼み、付近の散策に出かけることにした。
すぐ近くを十勝川が流れており河川敷の緑が素晴らしい。

冬には毎年 1000 羽以上の白鳥が飛来してくるそうである。
川沿いには本館の第一ホテル豊州亭があり、建物の中で別館三余庵とつながっている。

  

 

宿へ戻ってスタッフに部屋まで案内してもらう。この時、好みの女性用浴衣と帯と枕を選ぶことができる。
廊下は黒を基調とした内装で暗い。所々アロマオイルの良い香りがただよっていた。

  

 

部屋は三階の「春の海」、メゾネットタイプである。造りはとてもシンプルである。
階下はツインのベッドルーム、小振りのリビング、それにダブルシンクの洗面所とトイレからなる。

  

  

 

上の階は8畳ほどの和室、三点セットの置かれた広縁、洗面所とトイレ、シャワールームがあり、屋上スペースには目玉の露天風呂が設置してある。

  

  

広々とした北海道の大地を見渡すことができ素晴らしい眺めである。
上下階とも液晶テレビがあるのは嬉しい。

  

  

 

(応対)

スタッフの数はそれほど多いとは思えなかったが、皆、サービスマインドに溢れている。たどたどしい説明の若い女性スタッフもいたが、一生懸命もてなそうとする心は充分伺えた。
フロントの男性スタッフ、中年のバーテンダー、食処の女性スタッフたち全員から、「心から客をもてなそうとする気持ち」を十二分に感じた。本当に心地良い応対であった。

 

(大浴場)

温泉は「モール温泉」といい、太古の昔にこの地を覆っていた巨木や葦などが長い年月かけて発酵し湧き出したものだという。
確かに、苔のような匂いをかすかに感じる。色はやや飴色をしていて、少しヌルヌルした感じがあった。

  

  

男女別の大浴場が時間で交代となる。
タオル類は上質のものが豊富に用意されてあった。

 

  

風呂上りにバーコーナーで冷たいソフトドリンクやビールの無料サービスがある。
ビールを持ってテラスに出て、広々とした緑の芝生の庭を見ながら涼をとるひとときは、まさに至福の時間であった。

 

(夕食)

食事処で食べる。個室が三つあるが、他の客に迷惑をかけるであろう騒がしそうな客が優先されるらしいので予約はできなかったが、幸い当日は空きがあった。

  

 

どちらかというと「和風創作料理」。
お品書きの裏には、食材の解説が印刷されてあった。

 

 

感激の味とまではいかないが、北海道の美味しい食材を心をこめて丁寧に調理していると感じた。
最期の方の三品が塩辛く感じた点を除くと満足できる夕食であった。

  

  

  

  

  

  

夜食に、小振りのお稲荷さんのサービスがあった。
部屋には、お茶セットのサービスが豊富に用意されてある。

 

(部屋露天風呂)

北海道は夏といえども夜は冷え込む。この夜も風が冷たく霧が出てきた。
露天風呂に浸かり、夜霧に浮かぶ温泉街の灯りを眺めるのもなかなかのものであった。

 

 

(寝具)

マットはやや固めであるが振動が少し他に及ぶ。リネン類の肌触りは、なかなか良かった。 寝心地はまずまずであった。

 

(朝食)

食事処で食べるが、 9 時まで入室時間は自由。
和食・洋食どちらかを選ぶ。両方頼み、相方とシェアした。

 

北海道の食材の良さを生かすのは洋食ではなかろうか。
朝食は食材をあまり調理しないほうが好きだ。フレッシュなほうが「身体がきれいになる」ような気がする(笑)

とても美味しい洋朝食であった。
和朝食、不満は味噌汁。北海道の味噌汁はなぜか薄い、かったるい感じか否めない。


 

 

 

(感想)

素晴らしい宿でした。もてなしの心に溢れています。細かな所にまで気配りを感じます。
今まで北海道では個人の客を満足させてくれるような宿の存在を知りませんでした。とびっきりの宿と言うにはまだまだですが、宿側の心意気は客を充分満足させるのではないでしょうか。コストパフォーマンスの点からも優れていると思います。
北海道の素晴らしい景色と相まって、とても素晴らしい滞在でした。
違う季節にまた訪れてみたいものです。

2005年7月末訪問

 

三余庵の予約の際の参考に