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憧れの旅館・ホテル

山水閣

 

白石蔵王から東北新幹線に乗り、福島で乗り換えて那須塩原に着いた。 無料シャトルバスの時間まで1時間以上あるので、路線バスに乗ることにしていた。
二期倶楽部の時と違い那須街道 17 号線を走ると沿道にはレストランや和食店が立ち並び、俗とも言えるほどの賑わいをみせていた。

つつじヶ丘バス亭で降りると、宿の看板がひっそりと立っていた。

 

バス亭から徒歩 5 分の道を歩いていくと、向こうに人影が見えた。宿の前で客待ちをするスタッフであった。

 

名前を告げると玄関で靴を脱ぎ、本館のロビーで他のスタッフに引き継がれる。 そのスタッフが担当の部屋係。
本館を通り抜けて行くのであるが、離れへの出口は何とも言えないもの。



その出口で下履きに履き替え中庭に出ると左手に「別邸・回」の建物。

 

正面には木立に囲まれた「離れ」


離れに入ると左手にはダイニングがあり、右手は和室や風呂へ通ずる廊下となっていた。

 

8 畳の和室で、テレビ・クローゼットがある。

テレビもクローゼットも目立たないように隠されてある。

 

主和室は 10 畳。すっきりとした部屋である。
付書院の向こうは化粧部屋。

 

隅の化粧部屋からるっと竹敷きの廊下が回廊のように座敷を取り巻いている。

 

ダイニングには大きなテーブルがあり、ガラス戸側には籐の丸椅子の三点セットが置いてある、

 

戸棚の中にはコーヒーメーカー、お茶セット、冷蔵庫があり、冷蔵庫の中の飲み物は無料。

 

離れに入ってからお茶とカステラがでたが、ダイニングには別のお菓子も置いてあった。

 

洗面所はダブルシンク。アメニティグッズは普通。

 

タオル類は豊富。バスローブと思しき衣類も置いてあった。
籠は、本館の風呂へ行く時に使う。

一番上のバスタオルは特に上質。二段目の右側のバスタオルは普通の品。


 

内風呂は沸かし湯とのこと、一度も使うことはなかった。
シャワーは使ったが、水圧が低かったのは残念。


 

ここを選んだ最大の理由は、この露天風呂。



伊豆石風の浴槽を桧で縁取ったもの。
大人数人がゆうに入いることのできる大きさがあり、加水のみの掛け流し。

常にお湯が溢れており、羽虫も落ちていない。
清潔感に溢れ、お湯の温度も丁度良く、素晴らしい露天風呂であった。

 

露天風呂の横はテラスになっている。
今回は雨天のため無用の長物であったが、新緑や紅葉の季節はさぞ素晴らしいことだと思う。
木立の向こうは渓流になっており、流れる音も心地良い。

湯上りにビールなら最高なのであるが・・・




 

夜は雷鳴が轟き、さながら光のショーであった。
簾は対岸に民家があるための目隠し。
暇さえあれば、風呂に浸かっていた。

 

(大浴場)

本館の大浴場は古くて小さい。

 

(貸切風呂)

二ヶ所あるのだが、こちらは露天風呂付き。
予約制でなく、表札で知らせる仕組み。

 

(夕食)

ダイニングルームは暗い。
キャンドルを灯して雰囲気を高めるとのことであるが、写真を撮るものとしては甚だ不都合。
夕食を始めたばかりの時、今日もヒグラシの鳴き声が聞こえた。二晩続きの歓迎である。最高に嬉しかった。幸せな気分で食事を始めることができた。

酒は「天鷹吟翔・純米大吟醸」。
きりっとして口当たりが良く、とても美味しい酒であった。あちらこちらに美味しい酒がたくさんあるものだ。














悲観するような味ではないが、温泉旅館の域を出ないものであった。
前菜は、まさに作りおきと思えるもの。
牛刺もしゃぶしゃぶの肉もサシは豊富であったが脂に品がない。本当に良い肉には脂に香りがある。
鮎は落ち鮎、皮が硬かった。

フカヒレの餡を飲みほそうとする気にはならなかった。
しゃぶしゃぶの葱(白美人)は素晴らしく美味しかった。
炊き込み御飯は、とても食べやすかった。
デザートはご愛嬌。


 食事の途中からCDデッキの存在に気がつき、CDを持ってきてもらった。
気に入った音楽を聴きながらの食後のコ−ヒータイム、仄暗いキャンドルの灯りとともに、なかなか素敵な時間であった。

 

夜食用に菜飯のおにぎりが用意されてあった。普通の味であった。

 

(寝具)

やや厚めのウレタン系マット 1 枚のみ。
最初は煎餅布団に近いかと危惧したが、なかなか面白い代物であった。

マットの表面がデコボコしているのである。これがなんとも気持ち良い。
シーツの肌触りもまずまずで予想外の寝心地の良さであった。
寝巻きが用意されてあった。

 

(朝食)

牛乳・トマトジュース・オレンジジュース・グレープフルーツジュースの選択。 フレッシュジュースではなかった


 

全体的にあっさりとした朝食で食べやすかった。
味は、可もなし不可もなし。御飯の友のつくだ煮類は美味しかった。






 

チェックアウト後、つつじヶ丘路線バスに乗った。
このバスは黒磯駅が終着であったので黒磯駅から東北本線に乗り、隣の那須塩原駅へ向かった。
そして那須塩原駅から東北新幹線に乗り換えて帰路についた。

黒磯の駅前は寂しかった。

 

(応対)

部屋係の女性はとても親切で仕事もテキパキとしていた。これは天性のものではないかと思う。
このようなスタッフに出会えると嬉しくなる。他のスタッフとは明らかな差があった。

 

(感想)

部屋と露天風呂は素晴らしいものでした。露天風呂には暇があれば浸かっていました。そのせいかどうかわかりませんが、指の切り傷が一昼夜で綺麗に塞がっていました。信じられない気持ちですが、昔から刀傷を温泉で治したというくらいですから眉唾物でもなさそうです。
それに比べて、料理はもの足りませんでした。
他の宿にも言えることかもしれませんが、リニューアル後の宿や別館を作った宿の新しい宿泊料が、本館(旧館)のそれと大きな差があるときは考えものかもしれません。
二泊三日、温泉三昧の旅でした。それから二晩続けてヒグラシの鳴き声が聞けたのは望外の幸せでした。

 

2008年8月末訪問

山水閣 の予約の際の参考に