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憧れの旅館・ホテル

茶寮宗園

 

「佐勘」や「ニュー水戸屋」など大型旅館が建ち並ぶ秋保温泉街から少し離れた道路沿いに「茶寮宗園」がある。
堂々たる門構えである。その圧倒的な存在感は、雲仙の旅亭「半水盧」の太閤塀と長屋門に匹敵する。

玄関門を越え、正面玄関前の駐車スペースに着くと、すでに二人の男衆が待ち構えていた。チェックインタイムより30分も前だというのに。実は前日、天候が思わしくないので早めに着いても良いかと問い合わせたところ、「3時のチェックインを2時には入れるようにする」と、気持ちよく応えてくれていたのである。
豪華としかいいようのない玄関からロビー、早速部屋に案内され、お抹茶をふるまわれた。

 

《部屋》

部屋は離れ「早乙女」。部屋の入口が立派なのには感心した。大きめのデスクと応接セット付きツィンベッドルーム、10畳の和室、トイレ、大きめの人造大理石ジェットバス、庭に面した檜の露天風呂である。庭の眺めは、裏庭を見ているのであろう、あまり良くない。素晴らしい庭園は、限られた部屋からしか眺められないようだ。
ゴールデンウィーク中の宿泊、昨年8月の予約の時点で、空きはこの「早乙女」と「泰山」しかなかった。超高級「泰山」はともかく、一番奥まっていて眺めの悪い部屋が残っていたわけだ。

  

《大浴場》

ごく普通の石作りで取り立てて特徴はない。湯量の豊富さは感じられなかった。

 

《露天風呂》

岩作りで庭には人工の滝が作られてあった。モミジの新緑がとても綺麗で、紅葉のシーズンは見事な眺めが楽しめるかもしれない。

 

《部屋付き露天風呂》

よく雑誌に登場する檜作りの露天風呂で、なかなか風情があった。お湯も大浴場よりも濃い感じがした。宿泊中ずっと流しっぱなしであり、夜の暗闇での湯浴み、朝風呂ともに楽しめた。大浴場よりもお勧め。

  

内風呂の人造大理石バスタブは温泉に来てまで入る気はしない。

 

《応対》

フロント、サロン、男衆、皆親切であった。サービスマインドも充分。
部屋係は年輩の女性、忙しかったせいか、あたふたしていた感じは否めない。

 

《夕食》


味はまずまずであった。懐石を基調としながら、鮑のバター焼きやヒレ肉のミニステーキがでた。
洋風料理の一つ一つの味はなかなかのものであったが、全体としてのバランスが悪くなり、突飛な感じがしないでもなかった。

  

和に洋を取り入れるときは、全体のバランスを考えてメニューを作成すべきであろう。 膳菜が「作り置き」を感じやや物足りなかった。
冷酒は一種類しかないようで、味も楽しめなかった。

 

《寝具》

セミダブルサイズのベッドで、マットは非常に硬めであった。パークハィアットやオークラのベッドには遠く及ばない。ちなみに和布団は綿敷布団二枚組の標準的な寝具。

  

浴衣二枚の他に裾の短い「おねまき」が用意されているのは嬉しい。

《朝御飯》

起きぬけにフレッシュオレンジジュースと煎茶のサービスがある。
朝御飯は高級旅館としては標準的。

  

 

《感想》

素晴らしい庭園の眺めを満喫できない部屋は、価値が数段落ちると思われる。部屋を選ぶ際には是非とも庭の眺めを重視すべきである。片隅の「離れ」よりは、安い「本館和室」の方が良い選択肢かもしれない。

建物の豪華さは実に見事である。しかしこの豪華さをやや持て余し気味のように感じた。 スタッフは皆一生懸命であり、もてなしの心に溢れているが。
建物の所々に不満な点(例えば、臭いの管理・・・・香りの効果がない)を感じる。

今後この宿が触覚・嗅覚を満足させるソフトを持つことができたならば、超一流旅館としての確固たる地位を確保できるのではないかと思われた。

2004年5月初旬訪問

茶寮宗園の予約の際の参考に