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憧れの旅館・ホテル
天童荘
今年の雪国シリーズは山形である。
天童温泉は山形空港からタクシーで15分程度の所にある。大型のホテルや旅館が立ち並び、温泉街をそぞろ歩きするという雰囲気の街ではない。
基本的に団体客相手の温泉地であろう。
その中にあって天童荘は純和風の外観の宿であり平屋造りの離れ棟が連なっている。
客の到着時、部屋係の女性達がロビーに勢揃いしてお迎えをする様は今風ではない。
フロント・ロビーは簡素であるが落着いた佇まいである。
靴を脱ぎスリッパに履き替えて離れの部屋まで案内された。
そこでお薄とお菓子を振舞われた。
部屋は、離れ離塵境次の間付「やまぶき」。
10畳程の主和室、6畳の次の間からなる。主和室には縁側があり、土間は床暖房がなされていた。
ここからの眺めは雪がうずたかく積もっており、さらに黒い融雪剤が撒かれていたので見苦しかった。
次の間には広縁があり古めかしい三点セットが置いてある。そこからの眺めも雪と撒かれた融雪剤であった。
(応対)
部屋係の女性は中年が多い。皆、とても親切な応対である。情が細やかと言っても良いかもしれない。
(部屋風呂)
高野槙の清潔な浴槽である。温泉だが滞在中掛け流しというわけではない。
窓からの眺めは坪庭風。
(大浴場)
御影石造りの大浴場と檜製の桶状の露天風呂である。
なかなか気持ちの良い露天風呂であるが、浴槽が小振りなので一度に2〜3人しか入れないだろう。
幸い時間が早かったので貸し切り状態であり、のんびりと楽しむことができた。
脱衣場には上質のタオル・バスタオルが豊富に置いてある。
湯上り後には、湯上りサロンが設けられてあり冷茶を自由に飲むことができる。
また 赤酒々倶楽部という地元産ワインのテイスティングコーナーがあったが、部屋のデザインが浮いていた。
(夕食)
酒は、出羽桜大吟醸。さっぱりとした口当たりであった。
料理は全体的に今一つか。
雪椀の出汁は不満。
お造りは歯ごたえに欠けていた。
八寸(福は内の酒肴)は、まずまず美味しかったが、玉子蒸しは何を食べさせたいのか良くわからなかった。
鰻の蒲焼きは関東風であろうか、流石に旨かった。最後に出てきて美味しいと思うのだから相当のものだと思う。
味噌汁は北海道のそれのようにかなり薄味。デザートは形だけ。
(ガーデン・カフェとガーデン・スパ)
道路の向こう、宿の駐車場の隣にカフェと貸切風呂の建物がある。
昼間はカフェ、夜はバーとなるが、とても洒落たインテリアであった。
スタッフは若い男女であったが、とても洗練されたサービスで雰囲気の良い店である。
しかしまだ新しいためかカクテルの種類はあまりなかった。
同じ建物の奥には貸切風呂があった。
本館の大浴場とは異なり、とてもモダンな造りであった。
貸切風呂としては大きめの石造りの浴槽、寝湯も併設されていた。
外には露天風呂もあったが外部と塀一枚で隔てられているだけなので、プライバシーの点で不安を感じた。
(寝具)
硬めのウレタン系マットと綿敷布団の二枚組。
煎餅布団の感じではなかったがとても硬めの感触であった。リネン類は普通。
(朝食)
起き抜けに新鮮な牛乳が出る。たしかに産地の味であった。
朝食は、これといった特長はなく、高級旅館としてはごく普通のものであった。
糟漬けはやや魚臭く、朝食には不向きなのではと思った。
食後の飲み物は部屋でもカフェでもサロンでも良いとのこと、サロン・ルポでコーヒーを飲んだ。
ヘレンドの素敵なカップであったが、クリームがポーションであったのは興醒め。
スティックシュガーとポーションのクリームでは感性を疑う。
(感想)
やや田舎風ですが落ち着いた雰囲気の建物、「木」の佇まいがのんびりとした滞在を満喫させてくれます。それに加え、サロン・カフェ・スパなど新しいものもどんどん取り入れて個人客を呼び寄せようと努力していることも充分伺われます。
洗練された名旅館というにはまだまだですが、東北の田舎の温もりや優しさを充分感じる宿でした。
しかし料理に関しては、かなり高めの宿泊料金に見合っていないのではと思います。
雲仙温泉の名旅館「半水盧」とまったく同じ料金設定ですが、「半水盧」の部屋の凄さ、庭の凄さ、それにもまして料理の凄さを思い出し、「半水盧」のコストパフォーマンスの素晴らしさをつくづく感じてしまいました。
ところが最近更新された「天童荘」の HP の宿泊料金表が大幅にプライスダウンされているのには驚きました。
予約が早すぎると、こういうこともあるのでしょうか。
銀山温泉
飛行機の時間までかなり余裕があったので銀山温泉に日帰り湯の旅に出かけました。
天童駅から大石田駅までローカル列車に揺られ、大石田駅からタクシーで銀山温泉に向かいました。当日は、晴れ間が出たり吹雪いたり不安定な天気でした。
およそ30分で銀山温泉に着きました。
まずは温泉街手前にある「銀山荘」で立ち寄り湯です。この時はちょうど雪も止み、露天風呂や寝湯も充分楽しむことが出来ました。素晴らしい雪景色でした。
それから雪に埋もれた?温泉街をそぞろ歩きです。
能登屋の建物はさすがに立派でした。
ジニー女将で有名な 「藤屋」 は,大掛かりなリニューアル工事の真最中でした。
お昼は「滝見館そば処」で自慢の一日50食限定の「ざるそば」を味わいました。
もっとも「不味い蕎麦」はわかっても「美味しい蕎麦」はわからない不粋人なので、お味の評価はとてもできませんが。
昼もかなり過ぎた頃から雪が本降りとなってきました。
「雪の銀山温泉」 素晴らしい風景でした。
2006年2月中旬訪問