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憧れの旅館・ホテル

柳生の庄再訪

 

「柳生の庄」再訪である。前回写真撮影に失敗し人様に見せるのが恥ずかしい代物であるので、どうしてもHPをきちんとしたものにしたいという思いを持ち続けていたのである。
新幹線から見る富士山、久しぶりのピーカンだった。富士川鉄橋周辺からは素晴らしい富士山を眺めることができた。富士山の雪、今年は少ないように感じる



富士山の素晴らしい眺めに浮かれて伊豆箱根鉄道に乗り換えたまではよかったのだが、ここでとんだハプニング。 大場という駅で突然立ち往生してしまった。車内アナウンスで「韮山駅の切り替えポイントが故障して現在復旧工事中。復旧まで45分を見込んでいる」と。好事魔多しである。
30分程して列車は再び走り始めた。すると再び車内アナウンス。またか!と思いきや、「列車右後方に富士山が見えます」。
今まで修善寺まで10回ほど乗ったが、この辺りからは初めて見る富士山であった。そうこうしているうちに45分遅れで修善寺駅に着いた。



タクシーが柳生の庄玄関前に着くと男衆が現れ、名前を尋ねるとともに荷物を預かってくれた。玄関を入り靴を脱ぐと年配の女性が部屋まで案内してくれた。そして薄茶と桜餅がでた。


  




部屋は「月影」前回と同じ部屋である。
部屋の玄関先には配膳棚が置かれ雑然とした雰囲気であるが、部屋の内部はとても素晴らしいものである

  

二間続きの和室と広縁、部屋の両側には庭がある。広縁には応接セットが置いてある。




副和室は9畳。隅には鏡台が置かれ、反対側の隅には、朝食時、味噌汁を温める囲炉裏が切ってある。ガラス戸の向こうは坪庭。

  

  

主和室はすっきりとした数奇屋風の造り。大型の液晶テレビが置かれていた。とても雰囲気の良い部屋である。



広縁の片隅には冷蔵庫が置かれていた。玄関から広縁まで回り廊下で続いている。

  

この部屋の魅力はなんといいっても月見台と池と竹林。素晴らしい雰囲気。




池の奥の隅には滝が造られてあり、水の流れの音が風情を奏でる。



また大振りの灯篭が圧倒的な存在感を示し、灯りのともった夜には、その風情を楽しませてくれる。



池には鯉が放たれており、月見台から眺めていると、餌をくれると思うのだろうか近寄ってきた。

  

 

(大浴場と露天風呂)

ここのウリのひとつは露天風呂である。



部屋からはロビーを横切り、数段の階段を降りたり昇ったりして行く。

  

露天風呂は大小二つあり、大きいほうが「武蔵の湯」、小さいほうが「つうの湯」。
時間制で男女交代となる。夜 24 時までは大きいほうが男性用。

男性用化粧品は「アウスレーゼ・トロッケン」。
古いタイプのアウスレーゼを置いてある旅館が多い中、微香性のこのタイプが置かれてあったのは嬉しいかぎり。
因みに、部屋の男性化粧品は古いタイプであった。
タオルは上質なものが豊富に置いてあった。

  

大浴場は取り立てて特徴の無いものであるが、「武蔵の湯」は広々としている。

  




お湯の出口は滝風になっており流れ落ちてくる。その音もまた楽しい。屋根が無いため、雨天では楽しさ半滅である。



「つうの湯」は朝風呂で入った。「武蔵の湯」に比べてたいそう小振りである。こちらにはサウナが設けられてあった。
相方の話では、前日の夜は満員で込んでいたそうである。最近は女性客の方が多いのだろう。
男性団体客の多かった昔と違い、これからは大きいほうを女性優先にする時代が来るかもしれない。

  

  



湯上りにサロンで「柚子蜜」・「冷茶」・「冷水」のセルフサービスがあった。

 

(夕食)

部屋に戻ると、これまた風呂上りのサービス、梅酒が用意されてあった。それを飲みながら夕食の支度を待つ。
酒は地元の「忠兵衛」をリクエストした。辛口であるが酒の味が強すぎた。

  


  









雛祭りにちなんだ献立であった。
食前酒は白酒。雛あられも付いていた。
先付けの雲丹、爽やかさは感じなかった。

八寸は普通。
御椀、出汁は鰹主体であるが深みは感じなかった。海老真丈はとても美味しかった。
造里、最近はトロが出てきても感激が薄い。美味しい赤身のほうが嬉しい。醤油は濃い口の関東風。醤油が勝ちすぎるのは好みではない。
温石、下味を付けてあり、とても食べやすかった。
煮物、出汁のこくは感じないが、味付けはなかなかのものであった。
酢の物、味がきつかった。
鉢物、まずまずの味。
止椀、出汁味が不満。
水菓子・甘味、まずまずの味。

 

(部屋風呂・部屋露天風呂)

洗面所は大理石のシンクでとても清潔感があった。

  


内風呂の浴槽は檜。部屋露天は岩風呂であった。
内風呂はお湯(温泉)を使用時に貯めるようになっているが、露天風呂は掛け流しであった。ここからの眺めも良く、夜は風情があった。

  

 

(寝具)

浴衣が二枚。
敷き布団は、やや厚めのウレタン系マットにベッドパッド。不満を感じないぎりぎりの線というところだろうか。リネン類の肌触りは普通。

  

 

(朝食)

夕食ともども品数は豊富であったが、一品一品の量がそれほどでもなかったので、思ったほど腹にはこたえなかった。完食できた。味は全体的にまずまずといったところ。鰊そばは関東風。味噌汁を隣の部屋の切炉で温めてくれるのがウリであるのだが、さほどの有難みは感じない。 シャーベットはなかなか美味しかったが、コーヒーは駄目。


  

  

  

  

 

(接客)

年配のスタッフが多く、落ち着いた雰囲気。年配の男衆は皆、愛想が良かった。
部屋係の女性、サービスマインドに溢れているという感じはなかった。淡々と仕事をこなしているという感じ。

 

(感想)

一言で言えば、格式と伝統ある良き旅館。
いろんなところにサービス心を感じ、古さから脱却しようとしている思いは充分感じた。

料理は関東風なのかもしれない。味付けはなかなか良いと思うのだが、「薄味ながらも、きっちりと出汁が利いている」という私の好みの料理ではなかった。
「佳松」といろんなところで似ている宿だと思った。


2008年3月初旬訪問

柳生の庄の予約の際の参考に