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憧れの旅館・ホテル

佳松

 

新幹線三島駅よりタクシーで箱根峠の山道を30分程行くと芦ノ湖の船着き場にでる。そのあたりで狭い小路に入っていくと温泉街と言うより田舎の住宅街の雰囲気であった。高級旅館にはまったく似合わない雰囲気なのであるが、少し進むと開けた場所に「匠の宿 佳松」が突如現れた。

玄関で靴を脱ぎ下駄に履き替える。そしてフロント横のラウンジに案内され、和三盆とお薄を振る舞われた。ラウンジの前には池があり、その池を取り囲むように客室棟、浴室棟がある。ここから富士山が見える。

 

特徴的なのは、到着時の「お帰りなさいませ」の声である。二回目ならいざ知らず、初回では違和感を感ずるのも致し方ないと思うのだが。
和服姿の女性が現れ、回廊を通り部屋まで案内してくれる。

 

客室棟にも玄関があり、ここで再び室内履きに履き替える。客室棟は純和風の建物である。

 

部屋は2階の東雲草。
8畳の和室二間とフローリングのベッドルームからなる。広縁があり革張りの三点セットが置いてある。

 

 

ここからの眺めは主に雑木林であるが、林の向こうに芦ノ湖と富士山が眺めることが出来る。

 

 

部屋であらためてほうじ茶と和菓子を振る舞われ、宿帳を記入する。

 

(応対)

年輩のスタッフが多い。とりわけ男衆の数が多かった。
皆、腰が低く親切で丁寧な応対である。部屋係の女性は中年で、親切かつフレンドリーであった。
全体的にとても良い応対であり、格式ある老舗旅館といったふうであった。

 

(部屋風呂)

檜造りの内風呂と石造りの露天風呂からなる。

 

内風呂は掛け流しでなく温泉臭はあまりしなかった。露天風呂は硫黄の良い匂いに溢れていた。浴槽に浸かると眺めはまったく駄目であるが、備え付けの椅子に座ると富士山と芦ノ湖が見渡せる。

 

光線のかげんでは夕方よりも朝風呂のほうがくっきりとした富士山を楽しむことができる。
しかし残念なことに優美な富士山も山頂付近しか見ることが出来ない。手前の山(三国山?)が邪魔をしているのである。地元の人は「おじゃま山」と呼んでいるそうである。

 

 

(大浴場と露天風呂)

石造りの大浴場と岩風呂の露天である。男女用、二通りあるが夕食の時間で交代となる。両者とも大きな違いはない。大浴場は脱衣場ともども小振りである。タオル類は豊富に置いてある。

 

露天風呂の塀の向こうには建物があり、林で囲まれているものの、プライバシーが充分守られているか、やや不安なところも感じた。

 

湯温がややぬるめであり、真冬には少し寒いのではないかと思われる。
大浴場から出たところに湯上りコーナーがあり、夜は冷たい麦茶、朝は味噌汁(具はきざみ葱のみ)のサービスがある。とても美味しい味噌汁(味噌スープ?)であった。

 

 

(夕食)

鰹出汁主体の関東風の味付けであった。
味にばらつきを感じた。
総じて鰹出汁と醤油の相性はすこぶる良く、桜饂飩の麺つゆ、炊き合せ、留鉢のお浸しの汁などは素晴らしく美味しかった。それから台の物や進肴など新しい試みというか遊びというかなかなか面白い趣向もあったが、微妙な旨みに欠けるところも感じた。コーンスープに葱の香が加わると、途端に和風になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

若年層を意識しているのであろうか私には量が多すぎた。特に揚げ物があると胃にこたえる。天麩羅・茶碗蒸し・固形燃料の温泉旅館○○は無くてもかまわない(笑)
全体的に不満はないものの、感激の夕食というには少し及ばない。

 

(寝具)

セミダブルとシングルのベッドからなる。
マットは畳敷きの上にウレタン系の薄い敷きマットが二枚敷いてある。
寝心地は、かなり固めである。リネン類の肌触りは普通。

(朝食)

魚が、鯵の干物と金目鯛味噌漬けの選択、両者ともなかなか旨かった。また朝粥も選択できる。茶碗蒸のできは今ひとつであったが、野菜サラダのドレッシングはとても美味しかった。
食後のコーヒーは部屋でもラウンジでも可とのこと。

 

 

高いレベルに於いて標準的な朝食であった、

 

(感想)

いわゆる良い意味で典型的な高級日本旅館ではないでしょうか。
ホスピタリティはとても良く、レベルの高い食事、温泉の気持良さ・・・・ これといって欠点はありません。しいて言えばロケーションくらいでしょうか。それと、優等生すぎるところかな。 印象としては修善寺の名旅館「柳生の庄」にとても似ていると思います。

2006年3月初旬訪問